設備業者さんと雑談していると、「朝起きるとトイレの水が減っている。」という案件があり、原因に心当たりはないかとの相談を受けました。 洋式トイレの便器には、水が溜まっています。 それが、ひと晩経って確認すると、減っているのです。 水位が下がっている。 それも、毎日ではなく、たまに起こるのだそうです。 設備業者さんの調査によると便器や排水管よりの漏水は無いとの事でした。 お客さんよりの訴えで、実際にどのくらい減っているのかが分かりません。 たまにしか起こらないので、なお厄介です。 毎朝、トイレを使用して水位が正常になった後に、設備業者さんが見るからです。 そこで、減った水位を確認するためにマジックで、線を引いて貰うことにしました。 確認すると、溜まっている水の中にマジックの線はありました。 事態は、解決しません。 ある日、閃きました。 マンションのトイレには窓がなく、換気扇が設置されています。 換気扇からの排気ダクトを通り、バルコニー側から排気されるようになっていました。 ダクトの出口のところに、逆流防止の弁がついています。 逆風防止ダンパーというそうです。 逆風防止ダンパーが、古くなると、閉じた状態または、開いた状態で動かなくなることがあります。 開いた状態で動かなくなっていました。 深夜にバルコニーに向かって風が吹くと、排気ダクトを風が逆流し、トイレの室内に吹き込み、トイレの室内の内圧が上がった結果、便器の水を押し下げているのです。 逆風防止ダンパーを交換することで、この不思議な現象は、起こらなくなりました。 |